家づくりを考える時に皆さんはどういった事を考えますか?
構造も各住宅会社によって様々です。
住宅展示場に行くと面白いトークが聞けます。
どういうトークかというと、木造を得意にしているハウスメーカーでは鉄骨造の建物の悪口を言い、鉄骨造を得意にしているハウスメーカーでは木造の悪口を言います。よく住宅展示場に行き多くの住宅会社で話を聞けば聞くほど、どんな構造が良いのかわからなくなったと言われます。
当然ですよね。皆さんが行かれた会社が鉄骨系の会社であれば木造が良いとは絶対に言いませんし、木質系の会社であれば鉄骨造が良いとは絶対に言いません。
参考になるとすれば、両方できる会社に行って話を聞いてみると違った答えが聞けるかもしれません。
弊社ではツーバイフォー以外の構造は全て対応しています。
私は、よくお客様に構造について何が良いですかと聞かれますが、例えば強度的なことで言われているのであればどれも悪くないですよと答えます。
どの構造で建てても今建てる家は強いですし、悪くないと思っています。
こだわりは私も強く持っていますが、それぞれの構造のメリット、デメリットを知る事が皆さんにとっては大切な事だと思います。鉄骨が強く木造が弱いわけではありません。
鉄骨系の会社で鉄骨造をすすめてくる会社があればその担当者に逆に鉄骨造のデメリットって何ですかと聞いてみるのもよいでしょう。
弊社のお話をさせていただくと、ツーバイフォー以外の構造でご提案しております。
世の中の住宅で見てみると、大きく分けると木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、ツーバイフォーと4つに分かれます。
弊社ではツーバイフォーだけは施工しておりません。
これは私の考え方の原点に、日本の高温多湿の環境を考えた時に柱のないツーバイフォーの構造というものが良いと思わないからです。
また現在造る家というものはメンテナンスさえしっかりとすれば私は100年以上耐久性があると考えています。
長寿化した家は、将来に家族構成などが変わる時が絶対に来ると思うのですが、ツーバイフォーと言う構造が最もリフォームがしづらい構造でもあるのです。
家が長寿命化してくるということは今だけの事を考えての家づくりでは将来、後悔してしまうと思うのです。
ですから将来も考えた構造選びや素材選びをしていかないといけないと考えています。
そうしたことを無視した構造で建てる事が私は良いとはどうしても思わないです。
良いと思わない構造を皆さんにご提案することは私の信念に反すると考えるからです。
しかし、世の中にはツーバイフォーで建っている家がたくさんありますので、ツーバイフォーの家が全てダメかというとそんな事は言えません。
お住まいになる人の考え方だと思います。
各構造のメリットやデメリットを知り皆さんが納得した家が完成すれば、最終的には私は良いと思っていますが、現状ツーバイフォーの家で建てたいという人には申し訳ないのですが私たちはお断りをしております。
では木造等を考えた時にも、最近では柱に集成材と言われる材料と、他に、杉や檜の無垢の柱を使用する場合があります。
長寿命の家を考えた時に絶対に檜が良いと考えています。
もちろん、一般に世の中に流通している檜ではデメリットもありますので胸を張って集成材よりも檜の方が良いとも言えません。
例えば集成材に比べ、無垢の檜材の場合にはそりや狂いが出やすかったり、一般に世の中に流通している檜の場合には、檜は強いというだけで実際には強度がどれだけあるのかという事を一本一本調べているわけではありません。
含水率においても一本一本含水率を検査していない物の方が多いのです。
そして最後に集成材はJAS(日本農林規格)認定を受けていますが、一般の檜材はJASの認定を受けていないのです。
今から10年近く前にはこのJAS認定を受けた檜材と言うものは基本的にはありませんでしたが私も檜材の悪いところを改善できる檜はないかと全国を走り回りました。
その結果私の思う檜に出会い、当時関西では初めて強度検査や含水率を一本一本検査し、さらにJAS認定を受けた檜材をご提案できるようになりました。
木造住宅と言う構造の大敵はシロアリです。
シロアリ対策を絶対に考えないと長寿命の家と言うものは成り立ちません。
集成材は5~10年に一度、防虫防蟻処理(薬剤散布等)を床下にもぐりこんでしなければなりません。
檜材も、もちろんしていただく事は良い事なのですが、本当に長寿命の家というものはそういった薬剤に頼らない耐久力が構造材自体にあり、シロアリに強く、耐久性のあるものを選ぶことが長寿命の家を考える時には重要と考えています。
確かに檜に比べ集成材はコストも安く良い面もありますが、柱や土台は基礎と同じように絶対に変えることができない重要な部分ですから、私は家づくりの時に非常に大切な部分だと思います。
一般の檜と集成材であれば集成材が勝る部分もあると思いますが、現在弊社が使用する檜では、一般の檜のデメリット部分を全て解消し、集成材と同等にそりや狂いがほとんどなく、一本一本の強度検査や含水率検査によりJAS(日本農林規格)の認定を受けるなど檜のデメリットと言われる部分を全て解消した高耐久特選檜を木造住宅に全棟標準で使用しています。
また鉄骨造におきましても軽量鉄骨や重量鉄骨がありますが、鉄骨造の場合にはサビというものが一番の大敵になります。耐久性を考えた時に、鋼材の厚みの薄い軽量鉄骨(厚み6m/m未満)では、さび止め塗料に頼る考え方ですが、重量鉄骨(厚み6m/m以上)のように厚みがしっかりとあり、さび止め塗料だけに頼らない構造体の方が耐久性を考えた時に優れていると考えていますし、法定耐用年数でも重量鉄骨造は34年に対して軽量鉄骨造は木造(22年)よりも下回る19年です。
私は、軽量鉄骨で建てるのなら木造をお勧めいたします。
また重量鉄骨造とは言っても6m/m以上あれば重量鉄骨と言えますが、一般的には6m/mの鋼材を主に使っている住宅会社もあれば12m/mを主として使っている会社もあります。
一般的には大手ハウスメーカーの重量鉄骨よりも工務店等が使用する鉄骨造の方が厚みのあるものを採用しているケースの方が多いですね。
重量鉄骨造で家づくりを考えている方は、その会社に鉄骨造の柱の厚み等を聞いてみるのも良いでしょう。
また軽量鉄骨を、私がお勧めしないもう一つの理由があります。
それはツーバイフォーと同じように、将来の間取り変更等が軽量鉄骨造の場合はかなり制限を受けてしまうと言う事です。
重量鉄骨でも大手ハウスメーカーの鉄骨造の場合は将来の間取り変更がしづらいところも多くあるので、聞いてみないと将来、後悔するかもしれません。
弊社の建物は強度はもちろんですが耐久性を考えた家づくりを重要視しているため軽量鉄骨造での鉄骨造には対応しておりません。
構造 | 価格 |
---|---|
ツーバイフォー | 安価 |
木造(集成) | 安価 |
木造(ヒノキ) | 高価 |
軽量鉄骨 | 高価 |
重量鉄骨 | 高価 |
構造 | 長寿命 |
---|---|
重量鉄骨 | 〇 |
木造(ヒノキ) | 〇 |
軽量鉄骨 | × |
木造(集成) | × |
ツーバイフォー | × |
私たちは100年以上もつ長寿命の家を目指し強度はもちろんですが耐久性が重要と考え、世の中にある全ての構造から厳選し、これから家づくりをお考えの方にとって最も良いと思う構造を皆様に提供いたします。
お勧めしない構造にはお勧めできない理由があります。
皆さんの大切な家を営業マンの安易なトークに惑わされず、皆さんが真剣に比較検討し、将来後悔のない家づくりしていただきたいと心より願っております。