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イワシロブログ:川沿いの地域でマイホームを検討している方は要注意

こんにちは!
設計の岩城です。

数日前に、浸水リスクが特に高い地域で建築制限を行えるようにする法律の改正案が閣議決定されました。

台風や大雨による相次ぐ水害に対して、ダムや堤防だけでなく、川沿いの土地も利用して流域全体で受け止める「流域治水」の考え方が示されています。
建築の制限を行うのは都道府県のようで、おそらく国として何らかの基準は設けるはずですが、制限内容の詳細は都道府県ごとに異なるのかもしれません。

参考:国土交通省 流域治水関連法案HPはコチラ
https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo02_hh_000027.html

上記のホームページや他媒体のニュースを見ていた気になったことが3点あります。
① 住宅や要配慮者施設等の浸水被害に対する安全性を事前確認する制度の創設
② 想定される浸水深さより高い位置に居間や寝室を設けなければならない
③ 水が住宅に流れ込むのを防ぐための擁壁の設置義務

①「事前確認」については許可制のようで、行政の許可が下りないと着工できないようになりそうです。
申請手続きにかかる時間が増えるので、マイホームを検討してから着工までにプラスαの期間を見込んでおく必要があるかもしれません。

②「居間や寝室の配置制限」については、一般的な木造住宅であれば1階にLDKや寝室を配置することが出来なくなる可能性があります。
1階を鉄筋コンクリート造とした混構造であれば、条件によっては計画可能かもしれませんが建築コストが上がってしまいます。

③「擁壁の設置義務」については、狭小地であれば計画が成り立たなくなることが考えられます。計画が可能な場合でも、②と同様に建築コストの増大は避けられません。
維持管理にも懸念があるので、代々引き継いでいくお家として考えたときには不向きです。

水害対策としてこのような改正法が施行されるのは仕方ありませんが、仮に川沿いの土地でマイホームを計画するときには十分な検討が必要でしょう。

大阪市が公開している「水害ハザードマップ」に準じたエリアが対象になると予想されるので、気になる方はチェックしてみてください。(今回の改正法以前から公開されているホームページなので、その点は要注意です。)

参考:大阪市 水害ハザードマップHPはコチラ
https://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000294190.html

では、また…。